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高熱とシーズン振り返り [川崎フロンターレ]

風邪引いた。熱が38度出た。インフルエンザの検査したら「発熱から12時間くらいで検査しても出ないんですよね~」と言われ、わかんないけど鼻水は白くてサラサラだしなんかウイルスでしょということで、解熱薬飲んでポカリ温めてガブ飲みしてひたすら寝てたら、丸1日でようやく微熱まで下がった。そんでもってじつは奥さんも別の風邪引いて肺炎気味まで悪化してた。いやはや、優勝の代償は大きい。

長時間うとうと寝ながらいろんなこと考えてるうちに気づいたんだけど、天皇杯、もし柏が優勝したら、これでACL、ルヴァンに続いて、またしてもフロンターレに勝ったところが優勝することになる。すごい。ぜんぶ事実上の決勝戦。ルヴァンはほんとの決勝戦だけど。

優勝後のいろんな報道を見ていて、いくつか心に残ったものがあった。憲剛の、もう自分はタイトルを獲れないまま辞めていくんじゃないかと思っていた、という言葉は、なんというかすごくリアルなものだと思う。やはり憲剛や小林悠の、優勝ってこんな気分のいいものだったなんて、想像を超えていたという話は、まさに僕たちと同じだと思った。いやほんとに、こんないいものだったなんて。

鬼木監督の、自分が監督では「等々力劇場」は起きないんじゃないかと怖かった、という告白も同じように、どこまでいってもスポーツって人間がやっているものなんだというリアルさを感じた言葉だ。「人智を超えたこと」って、狙って起こせるものじゃないから「人智を超えたこと」なわけで、人間がやっていることなのに、その人間の枠を超えたことが実現されてしまうのがスポーツのすごさで、その奇跡の瞬間に立ち会うことこそ、スポーツ観戦の醍醐味なんじゃないだろうか。

今シーズンのターニングポイントがホームで引き分けた清水戦だったとか、そういう総括はすでになされているけど、ここでは特に個人的に強く感じたことを、つらつらと。

いわゆる風間サッカーに、具体的にどんな戦術や約束事が加えられたのかは、素人の僕には、素早い攻守の切り替えや相手陣内での再奪取といった意識レベルのことしかわからない。プレスのかけかたやブロックの組み方、その切り替えなんかは整理されたとは思うけど。

そんな中で唯一、はっきりと「守備」のために鬼木監督が加えたものがある。憲剛をボランチで使わない、ということだ。

大島やネットが不在の時でも、鬼木監督は絶対に憲剛をボランチにはしなかった。もちろん、展開に応じて最終ラインに下りてきてゲームメイクすることを禁じたりなんてしない。むしろ、そういう自在な動きで憲剛の良さが活きるような起用法になっていた。それでも、チームに守備の安定とリスク管理意識をもたらすために、憲剛をボランチでは使わなかった。それはたぶん傍でいうほど簡単なことじゃなかったと思う。

折しもガンバをやめる長谷川健太監督が、遠藤をどう起用するか、あるいはどう起用しないかの判断は、ものすごく難しかったという意味のことを言っている。明らかにテクニックや戦術眼はピッチにいる誰よりも図抜けていながら、運動量や守備のところでは不安がある。そういう選手をどうしていくかは、監督というものにとって永遠の課題なんだろうな、と思う。と同時に、やっぱりつくづく、サッカーは人間がやるものなんだなと思わされる。

代わりにボランチに入ったのは、森谷だった。特にルヴァンFC東京戦以降の森谷は、最後まで素晴らしかった。本当に素晴らしかった。J1で優勝争いをするチームの先発ボランチとして、胸を張れるプレーをしていた。リーグのMVPは小林悠で、他にチームのMVP候補がソンリョンや阿部、家長、ネットなどだとしたら、チームの影のMVPは、僕は森谷だと思う。文字通り、チームを救ってくれた。

前にもここで少し書いたと思うけど、阿部と家長の補強はたぶん鬼木監督の希望(家長はGMがずっと獲得を熱望してた選手だけど)で、この2人が「守備」の部分を埋めてくれたからこその鬼木サッカーであり、優勝だった。家長は、開幕当初は1トップ起用が模索されていたりしたけど、あの走力、守備力、スタミナを考えれば、少なくともこのチームでフィットしたのがサイドだったというのは、自然の帰結だったように思えてくる。

僕はずっと押し込んで崩す展開になったときに、特に右サイドでワイドに開きすぎる傾向のある家長のプレーは怖さがなくて問題だと思っていたんだけど、終盤戦、そのあたりにだんだんと変化が見られていたように思う。

特に阿部ちゃんの左サイドにボールがあるとき、同じサイドの方まで顔を出して崩しにかけていて、それがすごくうまくいっていた。このあたりはどこまで意識して修正したものなのかはわからないけど。

でも、それでエウソンまで上がってきていて、相手ボールになったときにはエウソンの分まで右サイドを守備に戻らなきゃいけないんだから、こりゃたいへんだとも思う。たぶんだけど、エウソンや、あるいは憲剛の分まで守備に走らなきゃいけないシーンは多いはずで、そんな汚れ仕事まで黙々と引き受けてくれている部分については、もっともっと賞賛しなきゃいけないなと思う。

関係ないけど、阿部ちゃんの開始45秒ゴール。試合前のシュート練習を見ていて、前節の浦和戦では、まだタッチがおかしいなと見ていても思ったんだけど、このゲームの前の練習では、隅にズバズバとボールが行っていて、なんか今日の阿部ちゃん、シュートすごいよと奥さんに言った直後のことだった。森谷と並んで、シュート練習を見ていて面白い選手だと思う。

思いつくままに書いてるけど、エドゥについて。完全に根拠のない憶測だけど、あの空振りやハイボールの目測誤りなど、ときどき見せるポカのいくつかは、もしかして視力に問題があるのに放置してるのかな、という気がしないでもない。プロフィールを見ると、視力は「分からない」となっているから、本人は問題ないと思ってるけど、じつはけっこう悪くなっていて、というパターンとか。ブラジル人、なんかそういうとこ無頓着そうだし。

来年の飛躍を期待したいのは、なんといっても長谷川。今の憲剛の位置、トップ下で使って、チームをコントロールすることに慣れたら、大化けするんじゃないかと思うんだけど。ドリブルを活かすためだけにサイドに置かれてるけど、どうしてもそこでは守備の部分が求められるし、クロッサーとしての資質も必要で、それらは長谷川の強みではないと思う。

辞めていく選手のことも。

井川は風間サッカーによって自分の居場所を見つけた、ある意味では申し子のような存在だったと思う。アウェイ広州恒大戦で急遽、右サイドバックをやらされたのはかわいそうだったな。少し極端なくらい、そういうサッカーを目指すチームに行ければいいんだけど。岐阜とか。

ハイネルは、練習を見ていてもシュートというかキック力自体が弱くて、そこはレナトとは違う弱点だったと思う。特にサイドではそこが弱いと怖さがなくなってしまう。でも、いつもニコニコして、ピッチでもふてくされることなんてまったくない、前向きな全力プレーをしていた。ネットはちょっと見習おうぜ、というくらい。中野じゃないけど、冗談抜きで、仙台なんて合うんじゃないかなあ。

可児は結局ほとんどプレーを見ることはできなかったなあ。麻生で見ていた限りでは、なんとなく自分をアピールすることが苦手そうな印象はあって、そういうところも伸び悩んだ理由にあるんだろうか。人間関係も含めてフィットできる場所に出会えることを祈ってる。

狩野は怪我の状態で契約満了になって大丈夫なのかな。。。心配になる。たぶん、誰もがそのテクニックは認めざるを得ないところがあって、だからこそ、これまでずっとJ1のチームでやれてきたんだと思う。そしてJ1ではあと一歩、あとほんの少しのフィジカルや走力、アジリティが足りなくて、レギュラーに定着できなかったんじゃないか。そういう気がする。まずは怪我を治して、どこかで輝けるといいんだけど。

大塚はほんとに好きな選手なので残念。公式戦で見た時も、不満を覚えたことはほとんどない。足が遅いって言われてきたけど、それをあまり感じさせないくらいのうまいポジション取りやリスク管理のできる選手だと思う。逆にいえば、それができるのもトップ下に置かれてこそで、そのことは、大塚本人が誰よりもよく知っている。誰よりもよく知りすぎていて、北九州では、そういった起用法に関する監督の意向との齟齬が出場機会を失う理由になったという話を読んだことがある。敵チームでもいいから、プレーをもっと見たい。そんなふうに思ってる。

これから1ヵ月くらいは、チームは補強の話に沸くんだろうな。いわゆる「DAZNマネー」の使い途は、他の全クラブとそのサポが注目してると思う。どんな行動に出るのか、楽しみだね。

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優勝と「おめでとう」メール [川崎フロンターレ]

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いろいろ立て込んでるので簡単に。試合のこととか選手のこととか2017シーズンのこととかはまたいずれゆっくりと。

嬉しくて泣けることって、よく考えてみると、じつは人生でもそうあることじゃない。少なくとも僕はそうだった。思い出そうとしても、すぐには思いつかない。あったのかもしれないけど、じわっときたとか、たぶんそのくらいだったんじゃないかな。

そう考えると、ものすごい体験ができたんだと、じわじわ思えてくる。スポーツってすごい。観戦して応援してる人にもこんなものを与えてくれるなんて、ほんとにすごい。

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フロンターレが優勝した直後から、たくさんの友達からメールがきて、おめでとう、って言ってもらえた。繰り返すけど、スポーツってすごい。だって、よく考えたら優勝したのは僕じゃないわけで、原理的にはへんな話なのに。本当にすごい。

みんなによると、テレビの中継で、あるいはスポーツニュースで流れた、憲剛が泣き崩れてピッチに突っ伏す場面やその後のインタビュー、セレモニーを見て、ジーンとしたのだという。ほんのちょっとのシーンでも、真実は、本物は人の心をちゃんと激しく動かす。それは正しく、スポーツのすごさだと思う。

だからみんな、僕におめでとう、という気持ちになってくれたのはもちろん疑いなく本当なんだろうけど、でもたぶん、本質的にはみんなも自分たちが、それぞれ少しずつ感動した。そこがいちばん大事なところなんだと思う。僕が普段からいっしょうけんめい応援してますよというのは、みんなの興味にフックするための、あるいはちょっとした感情移入をするためのきっかけにすぎなくて。そういう「きっかけ」も含めて、人の人生なわけで。

まあそういうのはどっちでもいいというか、切り分けられないのがスポーツのすごさというか、不思議さなんじゃないかなとも思う。なんにせよ、人生の中で何かにジーンとできるって、幸せなことだと思う。本当にそう思う。

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で、声が完全に潰れた状態で、翌日は早朝から中京競馬場へ。デーゲームだったおかげで体調もなんとか運転に対応できる状態で向かえました。よかった。

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ゴールドドリームというかムーアの一発は狙ってたんだけど、2着のテイエムジンソクは軽んじてました。。。いつも買ってた馬で頼りにしてたんだけど、ここは相手が強い、舞台も合わないと思ってたんだけど。古川吉洋ジョッキーとテイエムジンソクには、脱帽。

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ガンバ戦と長谷川健太のサッカー [川崎フロンターレ]

インタビューの達人、吉田豪の本は読んだけど、多い時でどのくらいの頻度でインタビューをこなしていたとか、そういう話があったのかどうかは忘れちゃった。

相手と時間を合わせて、お互いそこに出向いていって、1時間なり2時間なり話を聞いて。聞きながらメモを取ってそれをもとに原稿を、なんて僕にとってというかたいていの取材者にとっては中国雑技団レベルの神業なので、録音をして、あとでそれを聞きながら文字に起こして。そんで、今度はようやくそれを目標の形式、分量にまとめていく。

かようにインタビューってのは手間のかかる面倒な・・・いや、たいへんやりがいのある素敵な仕事なんだけど、さすがにそれが20日間で6本あると、なんだかもう、いろいろ追いつかなくなってくる。

だってその合間には大井のJBC競走に行ったり京都のエリザベス女王杯に行ったり朝早くから浦和美園へ行って結局1点も取れずに準優勝になったり代表の試合をテレビで見たり、あとなんといっても終わったインタビューの原稿を書いたりしなきゃいけないんだから。しなきゃいけないって、全部したいからやってるんだけど。

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そんなきゅうきゅうとしている中で向かったのが、久々のゲーム、久々のホーム等々力のガンバ戦。

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ドール君、じゃないや、ボビー君とじゃんけんをして、見事に勝って袋入りパインをもらったりなんかして。やっぱり、なんかはしゃいじゃうよね、ホームゲームって。

スコアは1-0で、選手の何人かは「難しいゲーム」という言葉も使っていたけど、でも個人的にはそういう印象はぜんぜん残らなかった。逆に、なんか楽しい、というかルヴァンカップの決勝とは違って、選手が心から楽しそうにサッカーをしていた、戦っていたように思えて、そういうものを見ているとこっちもすごく楽しくなってきた、ということなんだけど。

ちなみに11/9(木)に憲剛が新百合ヶ丘へ一日消防署長のイベントで来たとき、トークショーの最後に並んで握手していく中で、一人で見に行ってたうちの奥さんは、このあとのリーグ戦は楽しんでプレーしてください!と言ったそうで、憲剛はそれをちゃんと守ったんだね。えらい。

もちろん、ガンバのモチベーションも含めたデキ自体がかなり良くなくて、フロンターレはわりとやりたい放題にできていた、という面は大きいんだろうけど、それにしても楽しそうにやっていたと思う。

引いて守られても、サイドから、中央から、ミドルで、裏狙いで崩しをかけ続け、だめならCKを取って、ニア、ショートコーナー、ファーと、あの手この手で攻め立てた。こういうゲームを見ると、やっぱサッカーはボールを握って攻撃し続けるのが最大の防御でもあり、最高の楽しみだというのは本質的に正しいんだなあということが肌で理解できる気がする。

特に印象に残ったのは、ソンリョンが終盤までたぶんほとんど1本もロングボールを蹴らずに繋いだことに象徴されるように、ビルドアップの意識は高いけど、だからといって攻撃が遅いわけではないという、ゲーム運びの上手さだった。

相手が引いたときにも、おそらくは意図的にボールを下げて相手のラインを上げさせ、プレスのモードへ移行させてから、あらためてそれを剥がして一気に攻めるやり方とか、素晴らしかった。あれができるのは、やっぱり先制されずにゲームを進められたことが大きいと思う。サッカーは基本的にそうだけど、それにしてもフロンターレは、先制できるかどうかで自分たちの良さの出しやすさが大きく変わるチームだなあと感じた。

あとは、大島がいつになく早いタイミングで、いつもより高い位置から縦に勝負パスを出すのがやけに目立っていて、個人的には、これはこのゲームで最大の収穫だった。悪いリズムのときは、ネットがそれをやろうとしすぎて、攻撃が全部ネットで終わる傾向が顕著だと思うので。

どこまでチームとしてそれを意思統一していたのかはぜんぜんわからないけど、この日に限っては、ネットは相手のプレスを剥がすことに専念して比較的低い位置でプレーしていて、それがすごくよかった。

大島は、よくやるようにネットと役割を入れ替えながらビルドアップに加わる動きはせずに、微妙に下がったところで相手を引きつけておいて、その大島を飛ばしてネットや谷口から、降りてきた憲剛や、これは後半顕著だったと思うけど中に絞ってきた家長に直接、パスを通せるようにしていた。で、結果的にその次のアクションで、大島がゴールを狙うための勝負のパスを出せていた、ということだと思う。

不安を感じた面をあえて探すなら、車屋の交代要員がいなかったことかな。コンディションはあまり良くなかったと思うし、プレーにもそれは出ていた気がする。0-0の時間が続いたこともあって、点を取りに行くなら交代のいちばん最初はここかな、とも思ったけど、そもそも替える選手がベンチにいない。シーズン通して右SBの選手層はフロンターレの泣き所になってきたけど、じつは左SBにも、その不安要素は潜在的にあると思う。

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ガンバは、怪我人続出で攻撃の駒が明らかに足りていなかった。で、そうなるとますます、長谷川健太サッカーの悪い意味での単純さがあからさまになる。思うに、長谷川健太はシンプルな約束事と基本の攻め方、守り方を選手に叩き込むことと、それを遵守させる能力がすごく高くて、それは素直に監督としての能力の高さだと誉めていいと思う。

そういう意味で、個人的には代表のようなチームを作ることにすごく向いていると思っていて、大真面目に、東京五輪世代も森保よりは健太だろうと思うし、ハリルホジッチにもし何かあって急遽代役を探すんだとしたら、長谷川健太って合うんじゃないかなあ、と思っているんだけど。

逆に、一部の選手がクオリティが下の選手に替わったり、コンディションが下がったりしただけで、それがそのままチーム力の低下として出ちゃうのが健太サッカーのダメなところなのかな、とも思う。「困った時の○○頼み」みたいな武器がないというか、そういうものを持たないように普段からチームを作っているというか。あえて言えば「困った時の東口頼み」で、それはもはやチームとして何もできていないということの逆説的な証明だし。

このゲームでいえば、どうして最初から2トップにしなかったのかな、というのはある。2列目のプレスで、フロンターレにボールを前に進めさせないことを重視したのかなとも思うけど、それにしても、あまりに攻撃の起点が作れなすぎて、見ていて気の毒になった。プレスだけのためのメンバーで、それを突破されてしまうと、その後マイボールにしてからのゲームの進め方に、まったくプランがなかったといったところかな、と思う。

まあ敵として見ている分には、何がやりたいのかがわかりやすく提示されるという点で、興味深く観戦できる監督だなあと思っているんだけど。来年はFC東京。楽しみだね。

フロンターレはまたここから少しゲームがなくて、次は浦和戦。参戦予定なので、そこまでには重い仕事は片付けておきたいところだなあ。

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ルヴァンカップ決勝 [川崎フロンターレ]

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もうね、身も心も疲れ果てた。終わっちゃったなあ、ルヴァンカップ。

10時間以上寝て、買ってあったパンとかおにぎり食べて、コーヒー2杯飲んで、ようやく目が覚めたら、やっといろいろ細かいことに思いを馳せることができる状態になった。

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何がショックって、せっかくの決勝の舞台なのに、正直言ってつまんない試合を見せられて負けちゃったことがいちばんつらい。つまらなくなったのはフロンターレだけに原因があったわけじゃなく、展開や組み合わせが生んだ状況なので、誰に文句を言いたいとかそういう話じゃない。ただただ、そういうのってつらい。それだけなんだけど。

トーナメントの決勝って、原則的に「負けない」ゲームができないチームには向かない舞台で、だからフロンターレみたいなチームが負ける場合は、原則的にそういう感想になりがちなんだろうな、ということはよくわかる。でも例えば今年の正月にやった天皇杯の決勝は、そうじゃなかった。負けてめちゃくちゃ悔しくてつらかったけど、つまんなかったという気持ちにはならなかった。悔しさと悲しさの質自体、なんか今回とは違っていた。

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エドゥがどうとか、憲剛がひどいとか、大島を先発させるべきだったかどうかとか、選手ごとに見ていくといろいろ思うところは誰でも出てくるだろうなと思う。でもまあ、固くなりすぎた、イレ込みすぎていた、動揺するなという方が無理な先制のされ方をしたのは不運だけどそれにしても90分間焦りすぎていた、というところを責めたり反省したりしても、しょうがないかな、と思う。そういうのは意識してどうにかなるもんじゃないし、固くなってイレ込みすぎて焦りながら優勝できるならそれはそれで面白い決勝だった、面白い優勝だったってことになりそうな気もするし。

だからここでは、そういうのとはちょっと違ったところで、思いを馳せた部分について。思いを馳せたまんまをそのまま再現するので、だらだらと長文で。

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じつはこのゲームを通して見ていちばん最初に思ったのは、家長はやっぱり押し込む展開じゃなく、オープンな展開、劣勢の状況からカウンターを繰り出す展開で輝く選手なんだな、ということだった。

このことはずっと思ってきたことで、ボールを保持して押し込む展開だと、ボールを保持できる選手は、べつにたくさんいなくてもいい。むしろ逆に、ドリブラーとか、高くてヘディングの強い選手とか、GKとDFの間に素早く滑り込むようなワンタッチプレーヤーが必要になってくる。

引いた相手を崩すこと自体、誰が出ていたって簡単なことじゃないのはわかってる。わかった上で、これまでのゲームを見ていると、そういう苦しい時に家長は、サイドのゴールから離れた場所で細かいボール回しをして、ごく局所的な崩しを陰で支える役に回りがちになる。自分がゴールを決めるからパスをくれ、というプレーから遠い選択をするようになる。

もう1つ。その家長を右で使うのか左で使うのか、という問題がある。同じことは三好にもいえる。この左利きの特徴あるプレーヤー2人を併用しつつ守備も攻撃もうまく機能させる、という状態を、じつは今季のフロンターレはほとんど達成したことがない。もっというと、長谷川の左右問題と、小林悠の真ん中1トップ問題も同じで、これらの問題の組み合わせを1シーズンやってきた結果が昨日のフォーメーションでありサッカーなのだとしたら、鬼木監督はちょっと自己分析ができてなさすぎたんじゃないかな、と思うのだ。

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今季、フロンターレはすごく粘り強く戦って勝ち点を積み重ねてきたけど、最初から怪我でメンバーを欠きがちで、お世辞にもタイトルを取りそうなサッカーはできていなかった。そんな中、本当の意味でチームが完成してきたな、答えがかすかに見えたな、と思えた瞬間はいくつかあった。

最初はたぶん、5月。リーグ戦のアウェイでセレッソに惨敗した次、10節の新潟戦から3連勝したところだ。ここで何が良くなったのかというと、ついに阿部ちゃんがフィットしたのだ。

もっと具体的にいうと、小林悠の1トップじゃなく、阿部ちゃんの1トップで小林悠が右、でも逆の風味もあって、そのへんは流動的にいこうぜ、というのが完成した、というところだった。それがいちばんよく出たのが、3連勝目、アウェイの鹿島戦で3-0で勝ったゲームだ。2列目の左には長谷川が入って、以降、長谷川はこの位置で輝くことになる。

逆にいうと、この後の阿部ちゃんが怪我で離脱してからの結果というよりは内容を見ていくと、阿部ちゃんのいないフォーメーションで小林悠の1トップというのは、じつはシーズン序盤にあまり点が取れなくて苦しんだ時期と同じことを繰り返しているだけだった。

そして、長谷川が左で活きていたのにはスピードを活かして深い位置へのロングボールに追いついて起点となれること、右利きなのにエンドラインまでえぐってドリブルして、そこから中に入ったりできること、右利きだから車屋が仕掛けるスペースを作れることとか、いろいろ理由があった。でも、それをこの大事な舞台でいきなり右SB起用というのは、さすがにおかしい。右のタッチライン沿いから浮き球のクロスなんて、きっと彼のサッカー人生でもあまりやってこなかったプレーで、それをこんなレベルの舞台でやれというのは、ちょっとまずいと思う。

で、チームは同時進行的にACLや天皇杯をこなすことで、少しずつ家長がフィットし始める。そこで、アウェイのマリノス戦だ。阿部ちゃんはいて、長谷川もちゃんと左にいた。ただこの試合、家長がリーグ戦初先発だった。ポジションは2列目の右。そしてここで、チームは引いたマリノスをまったく崩せず、カウンターでやられて0-2で完敗する。右サイドのタッチライン際でボール回しはするけれどゴールの匂いのしない家長のプレーは、今回とそっくりで、ビデオを再生しているみたいだった。

家長がフィットして最初の完成形は、偶然ながらまた鹿島戦、ホームで3-1で勝った22節だと思う。8月半ばのことだ。この時、2列目の左はノボリ。この頃は、長谷川とポジション争いの形で、相手によってどちらかが先発、という感じになっていた。正直、具体的なプレーで家長とノボリの相性がどうというのはわからないけど、結果を見ると、この組み合わせの時はものすごく成績がいい。

で、この後は前は阿部ちゃんと小林悠が得点を重ねることで、家長の適性についてはそんなに気にならなくなっていく。でも、そこで阿部ちゃんが離脱する。できることは小林悠の1トップ。流動性は確実に失われる。ちなみに誰も言わないけど、阿部ちゃんのいた9月、アウェイの神戸戦。試合前は誰も彼も小林悠のバースデーゴールの話ばっかりで、阿部ちゃんを含めチームが、誰よりも悠本人が、悠にゴールを取らせようとしすぎたことで流動性が失われたことも無得点に終わった理由の一つだと思う。

そして、こういう状態では2列目は家長と誰が合うのか、という問題が起きる。たんに阿部ちゃんの代わり、ということじゃなく、サッカーの内容が変わってくる感じなので、じつはこれ、すごく大きな問題だった。

で、この問題、仙台とのゲームがどれも退場者が出るスクランブル的な時間帯が長かったことなんかもあって、なんとなく解決しないままきちゃった、というのが個人的な感想だ。そうこうしているうちに知念が出てきて途中から2トップぽいことができるようになったりして、よけいここは放っておかれた。

とりあえずの答えは、三好か長谷川だ。長谷川なら左で、家長は右。この組み合わせはある程度計算は立つけど、例の「引いた相手」問題の解決にはなっていない。

そして三好の場合なんだけど、じつはこの三好と家長の組み合わせ、先発で長い時間試したことは、これしかない。

天皇杯の栃木ウーヴァ戦
ルヴァンカップ仙台戦2nd
リーグ仙台戦
リーグ柏戦

天皇杯と、大雨の柏戦は実質、参考外。ルヴァン仙台戦は後半早々奈良が退場、リーグ仙台戦は前半で家長が退場している。全部参考外とも言えないこともないが、ただ仙台戦はどちらも、前半の内容は良かった。というか、すごく良かった。

そしてこれ、どちらも三好は右、家長は左だったのだ。今回とは逆で。

三好はこの後、家長が出場停止でいない広島戦は右で、左は長谷川という組み合わせでいいプレーをしている。そのポジションにいると、ライン際で張るのではなくどんどん中央に入ってきて憲剛を絡めた崩しに参加していく。現在のフロンターレでは、三好にとっては2列目の右が最も輝けるポジションだ。

一方の家長は、この組み合わせの時は、左に張って完全にアシスト役、チームの潤滑油役に徹していた。そしてその組み合わせは、そんなに悪いものじゃなかった。繰り返すけど、フィットし始めたのは長谷川との組み合わせで、自身は右でプレーする形。ただし押し込む展開では良さが出ない、という状況だった。

要するに、じつはこの組み合わせはそれほど成熟させたものじゃないけど、やるならば、せめて家長は左、三好は右でやらせたらよかったんじゃないかな、ということが言いたかったのだ。ああ、長かった。

シーズンを通して選手を見てきた監督の判断なんだから何かあるんだろうけど、でも、少なくともこのフォーメーションは、今回は成功はしなかった。三好は右でうまくいっていた時のように中に入ってこようとするけど、カットインからのシュートの脅威が減る分、相手は守りやすくなっていた。車屋との連携も練れているわけがなく、正直、左サイドの攻撃は低レベルだった。車屋も車屋で、左足と縦の突破は徹底して切られていて、何もできずに1試合を終えた。

そして家長もまた、左足を完全に切られて、仕方なく縦に行って、エンドライン際でソウザがやってきて囲まれて奪われるというくらいしかできることがなかった。引いて守る相手を崩すイメージが、これまでと同じくなかった。

というわけで、「ザ・左利き」的な三好と家長の共存は、すごくスイートスポットの狭い手だと思うんだけど。なのに、よりによってどうして今回は三好が左、家長が右だったのか。

交代策も、だから三好に替えて長谷川を入れたのは、最初の手としては悪くないとは思う。でも、その長谷川を右SBというのは、間違いなく積み上げのない悪い意味のギャンブルだった。

また、エウソンを替えるなら、まだノボリの方が理に適っていて、その場合は右サイドの右利きが一人もいなくなるので、家長に替えて知念か阿部ちゃんを早々と投入して、小林悠が右、とか。同じギャンブルをするなら早々と家長を替えて2列目は長谷川と三好、とか。

トーナメントの決勝という舞台は、それまでと同じことだけしていてもダメ。そこを勝つためのサッカーをしないと。

逆に、こういう大舞台だからこそ、自分たちが積み上げてきたものを信じてそれに殉じないと。

どっちにも真実があって、でもそれは結果の話だったり、結果によらない満足度の話だったり、つまり真実は、関わる人の数だけある。最大公約数、というのは、いい考え方とは思わない。だって割り算したら嵩が減っちゃうじゃん。

ひたすら、人の数だけあるものをすり合わせていく、その苦労や、苦労に対する想像力だけが、真実として残る。そういうものなんじゃないかな、と個人的な信条としてだけど、強く思う。

この後のリーグ戦になるのか。あるいは来年の何かのタイトルになるのか。当たり前の言い方すぎるけど、次は勝てるといいな、優勝するところが見たいな、と思う。心の底から。

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雨の天皇杯と天皇賞 [日記]

競馬もサッカーも、なんだかもう雨ばっかり。それもけっこうな本降り。っていうか台風。

一時的にドバっとくるゲリラ豪雨でもない、しとしと降り続く長雨でもない、マジな雨が短い周期的に降るこの感じは、やっぱり秋に独特なものなんだろうなと思う。

ちなみに

権藤、権藤、雨、権藤
雨、雨、権藤、雨、権藤

という例の有名なフレーズは、1961年の7月に、実際に

雨、権藤(完封)、雨、移動日、権藤(完投)、雨、移動日
権藤(先発して5回まで)、雨、雨、移動日、権藤(先発して5回まで)

ということがあって生まれた流行語とか。本当に、12日間で権藤しか先発してないんだからすごい。7月4日ってことは、梅雨だから今回とは違う降り方だったんだろうなあ。

もうひとつちなみに、うちの奥さんはこれを聞いたことはあるけど何を指しているのかはよく知らず、そのためフレーズ自体もうろ覚えで、

「最近雨ばっかりだね。雨、雨、権藤、晴れ、権藤だね。で、権藤って誰だっけ?」

と言ったことがある。その晴れの日には誰が先発したんだよ! 権藤、休んでるじゃんかよ!

いや、少しは休んでくれていいんだけどね、権藤。

10/22(日)の菊花賞は、例によって石田敏徳名人、カメラのハタ坊、道産子編集者TBTらとクルマで遠征。台風本体にはギリギリ追いつかれなかったけど、けっこうな雨と風で運転には神経つかったなー。

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いつものG1とはちょっと違う、どこか異様なムードの中での一戦は、たぶんずっと忘れないだろうな、と思う。

ちなみにその菊花賞は間に合わず載ってないけど、『優駿』11月号が10/25(水)に発売になってます。



今月は天皇賞・秋のプレビュー記事を書かせてもらってます。その天皇賞・秋もけっこうな雨の中のレースになりそうで、でもさすがに雨がすごそうだからこういうレースになりそうですね、みたいな内容にはできないわけで。

それを抜きにしても、馬や関係者のためにも、特に大きなレースはじゃなく権藤の日にやらせてあげたいな、とは思う。

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その10/25(水)は、天皇杯の準々決勝があった。雨は、直前まで本降りだったけど、ゲームの開始前には止んでくれた。こっちも、いつもそうだけど、応援してるチームが有利とか不利とかじゃなく、両チームの選手たちにはぬかるむピッチじゃなく、快適なコンディションでゲームをやらせてあげたいな、といつも思ってる。

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負けちゃったのはしょうがないけど、でも今回はちょっと思うところはある。この試合でフロンターレのシュートが3本っていうのは、力量差じゃなく、ベンチのマネージメントに敗因があったんじゃないかな、というところだ。シュートまでいく形を選手たちに示して、トレーニングするところまでは監督の役割。それを決めきることができるかどうかは選手次第、だと思ってるんだけど。

最初、森本と知念を起用するって知ったときには、ジェイと都倉のいる札幌が3-0で柏に勝ったリーグ戦を参考にしているのかな、と思った。柏の厚くした中盤のプレスをすっ飛ばして、両サイドに流れ気味になった2トップのどちらかに長いボールを配給して起点とするやり方だ。そんで固められたらCK取って、中村航輔の弱点ともいえる「高さ」、柏の弱点といえるゾーン守備を突いていく。そんなイメージなのかと思った。でも、違っていた。

あれじゃ、いつものサッカーを、ただメンバーを落としてやろうとしているだけだった。柏はラインを上げ放題でコンパクトさを常に維持できていて、あれじゃプレスは機能するし、セカンドボールも拾いまくれる。

ビルドアップも、こちらが新井の不安定なフィードに落ち着きを失っているのと対照的に、しつこく後方から繋いできた。いくらプレスをかけても、小林祐介が真ん中に下りてきてそこへGKから繋ぐことで全部外されていたけど、その小林祐介に森谷がマークで付いて、仕方なく中村航輔が長いボールを蹴らざるを得なくなったのは、後半から。明らかに対応が遅かった。

しかし新井もそうだけどスローインなんかも、マイボールにできた率はひどいもんだったんじゃないかな。個のクオリティ的にも、ユニットとしての練度でも劣るチームで真っ向から繋ぐサッカーをしようとしてまったくできなかった。そういうゲームだったと考えれば、やっぱり無策すぎた、監督が選手を信頼しすぎて相手を甘く見たのが敗因だと思う。中3日で準備時間は短かったけど、でも早くからここでメンバーをがらっと変えるつもりがあったなら、リーグ戦と並行して、ここを一点突破するための準備をすべきだった。同じ負けるにしても、そういう準備が見えるゲームが見たかったな、と思う。

次の柏戦は、そんなわけで天皇賞・秋と同じ日ってことで、やっぱり雨の気配が濃厚。とりあえず選手たちは怪我をせず、サポたちは風邪をひかず、そして権藤はちょっとは休めよ、ということで。

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