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2016年ダービーとジュビロ磐田戦 [日記]

ありそうでなかった、東京競馬場から等々力競技場のハシゴ。ついにその機会がやってきた。

5/29(日)はダービー。天気が良くて、観客がいっぱい入って、ここ数年感じてることだけど若い男の子の割合がすごく増えていて、こういう子たちが、自分が競馬を見始めたあの2016年のダービーはすごかった、いいレースだったんだよマジで、と15年くらい後に思い出して語れるようなレースになったのかどうかは、じつは、彼らにしかわからない。でも、上位の3頭はみんなそういう「何か」を持った馬な気がするなあ。

2着のサトノダイヤモンドは落鉄していたというのは、家に帰ってから知った。落鉄が競走能力に与える影響については、ハープスターのオークスのときに専門家に取材したこともあって、目に見えるほどの影響はないはずという一般論的な解答を知ったんだけど、でも結局のところ、そんなの馬に訊かなきゃわからない。少なくとも馬から降りた直後のルメールはそういうことはまったく口にしていなかったし、相棒の後脚を気にしたりしてなかった。

そんで、最終の目黒記念が終わって、すべての記者会見が終わると、すぐに南武線で等々力へ向かった。

今までこれがありそうでなかったのは

・競馬が中山や夏のローカルじゃなく、東京開催
・J1が日曜開催
・おまけにナイトゲーム
・ちなみにJリーグのナイトゲームは基本夏
・一方、競馬は夏は基本ローカル開催。東京は、秋は10月から、春は6月頭までなので、まさにこのあたりしかチャンスがない

という、意外とピンポイントな条件が重なる必要があったからだった。

しかし、この日はよりによってダービー。南武線の駅までの混雑は年イチのレベルだった。。。結局、等々力のスタンドに着いたのはキックオフの15分前。いやはや。蒸し暑かったこともあって、汗かいちゃったよ。

この日の対戦相手はジュビロ磐田。ゲームの大まかな感想はだいたいの人と同じだと思う。逆にいえば、すごくわかりやすいというか、解説しやすいゲームだったんじゃないか。ちなみにジュビロの名波監督の試合後会見のコメントは、この試合のほとんどすべてを言い表していたと思う。

大塚翔平は、ナビスコカップの福岡戦で初めて見て、その時の印象は、やるべきこと、その瞬間に必要なことを判断する能力は高そう、ただゴールから遠い場所でプレーするとあんまり怖いプレーができない選手なのかな、というものだった。

フロンターレのゲームを見ていて最近とみに思うのは、選手の個性はみんないろいろで特定のポジションに縛るのは良くないことだけど、それでも、なんだかんだ言ってある程度はポジション=チーム内の役割に還元して、適性というものは語れるんだな、ということだった。

具体的に言うと、例えば森本が怪我をして、一時は小林悠も怪我したりしていきなりサブのFWがいない状況になったフロンターレは、三好や長谷川をFWとして起用することで状況を打開しようとしたけど、やっぱり餅は餅屋というか、いくら昔とはいえ餅だけ売ってる餅屋なんてあったのかよ、それ和菓子屋とか、じゃなきゃ磯辺巻きの屋台とかじゃないのかよ、とか思わないでもないが、それはさておき、いくらフロンターレの攻撃は流動的で「前線」という大まかなポジションに適性があればそれでいいのだ、賛成の反対は反対なのだ、とケムに巻くようなことを言ってみたところで、やっぱり餅=得点は奪えなかったというのは、そういうことなんじゃないのかな、と思ったのだった。

で、そこに、半ば仕方なく起用された最後の餅屋、もとい最後のFWが、大塚翔平だったのかな、と思う。

受け売りになるけど、いっしょに練習している小林悠とか大久保が、信じられないほどフィジカルがないとか、サボってるように見えて損なやつなんだよね、とか言うのを読むと、少なくともサイドで仕事をするタイプではまったくないことがよくわかる。

こうしたテクニシャンタイプは、セントラルポジション、トップ下とかボランチをやるケースが多くて、狩野健太なんかまさにそうなんだと思うけど、たぶん大塚はずっとFWしかやってこなかった。フィジカルは弱いけどテクニックはあるという周囲の印象とはまったく無関係に、自分のFWとしてのあり方を疑いなく信じ続けて、その意識と技術を自分の中で磨いてきた。そういう選手なんだと思う。

でも、そうやって弱点も多いわけだから、なんでもできる、どんなチームでもフィットして、あるいはフィットなんかたいしてしてなくても強引に得点を取っちゃうストライカー、というわけにはいかない。少なくとも、昨今のJ2あたりで、こういうFWはたぶんあんまり必要とはされない。

そこで、フロンターレがちょうど、まさにピンポイントに、素早く、細かく繋いで崩すサッカーができる餅屋、じゃないFWを欲していた。テクニックのある2列目ではない、FWだ。

本当は、フロンターレだって森島とか健勇みたいな大型FWをフィットさせる道もあるはずなんだけど、いろいろあってそれは完全にはできないまま、ここまできた。大塚がこんなに早くフィットできた要因は、大久保のプレースタイルの一部がすごく重なっていて、周囲が理解しやすかったから、というのはあると思う。

ちなみに中野の今季の苦しみも、やっぱりそういうポジション的な適性の部分なんだと思う。本質的にトップ下の選手で、サイドでプレーしたことなんてほとんどない中野は、「ドリブラー」という自分の能力の一部を使ってサイドで活きようとしているけれど、やっぱりそれは、トップ下の選手がサイドでドリブルしているだけ、ということになってしまっている。そういうことなんだと思う。

ちなみにもうひとつ。今回の相手の磐田の小林祐希、どういう選手なんだろうと興味深く見ていたんだけど、ボランチからコンバートされたトップ下というのが、どちらかといえば悪い意味ですごくよくわかるプレーぶりだったと思う。

無回転のボールを左足で蹴るフォームなんかは確かに本田圭佑を引き合いに出す人がいるのもよくわかったけど、本田は、自分のポジション=求められる役割と、自分の実現したいプレーとのギャップを埋める作業を、たぶん常人では想像もつかないくらいの高いレベルで行っていて、それこそが本田が他のプレーヤーと異なる最も大きな部分だと思う。俗に「サッカー脳」という言葉があって、まあその類いだけど、もっとメンタルにまで食い込んだ能力というか。

ここから小林祐希に必要なのは、求めるプレースタイルとチーム内での役割をどこまでギリギリの真剣さですり合わせられるか、ということなんだと思う。中野もそう。サイドで出ても、トップ下のようにプレーしていいんだというのは、じつは最近の登里が示していてくれるわけだし、サイドで出ていても、ゴール前でパスを待っていいんだというのはエウシーニョが体現している。自分のプレースタイルと、チーム内でのポジション=役割をマッチさせる道は、一つじゃないんだから。

話を戻すと、大塚翔平は、スポーツ新聞がネタにしたがるように、トライアウトで川崎に拾われた形の選手だ。年俸も、たぶん信じられないくらい安い。前所属のギラヴァンツの応援番組でたまたま見た、サポーターへのシーズン報告会みたいな場での別れの挨拶では、なんかもう茫然自失というか、プライドをひどく傷つけられてどう振る舞ったらいいか判断停止しているような印象を受けた。

そんな選手が、例えば今回、大久保、憲剛、小林悠といった代表クラスの選手と、誰が見ても文句がないくらい息の合ったプレーを見せた。誰でもできることじゃない。ゴールを取れそうな決定機だって、2度ほどあった。

こないだはナビスコカップで2得点しているし、例えば今回ももし両方決めたりして、そんでもって次のゲームでも何かの間違いでもなんでもいいからまた2得点なんてことがあったりすれば、ハリルホジッチが、じゃあ見に行ってみようか、ということにもなって不思議はない。「大塚、いいんだけど、あと髪が10cm長ければ」となっても、ちっともおかしくはない。おかしいか。

でも冗談はさておき、大塚の傍には、すでにそういう、自分次第でつかむことのできるチャンスが、すぐ近くまでやってきている。それって、すごいことだと思う。そして、そういう選手は応援したくなっちゃうよね、やっぱり。

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とし

初めまして、いつも楽しく拝見しています。

そうなんです、府中と等々力をハシゴできる千載一遇、20年に一度のチャンス、と思っていましたが野暮用で府中は断念、TV観戦でした。有力馬が力を出し切ったすばらしいダービーでした、現場で見られなかったのは本当に残念。
川崎のゲームはなんとか勝ちきってホッとしましたが、攻撃陣奮起しないとハナ差届かないよ、スパイク脱げないようにね。大塚いいですね、なぜ出場機会がほぼなかったのか不思議です。1STはともかく年間で勝負して欲しいかな、史上最速シーズン終了は困るから。競り合うと弱いので夏頃からロングスパートで逃げ切りがいいかと(笑)
by とし (2016-05-31 22:07) 

軍土門隼夫

こんにちは。読んでもらってうれしいです。

競馬とサッカー両方好きな人、けっこういますよね。ダービー当日の府中にも、味スタ17時キックオフ前にユニ着て来てたFC東京サポは、2組くらい見ました。フロンターレサポもいたんだろうけど、少なくともユニ着た人は見なかったかな。オレも仕事なのでさすがにカバンの中でしたし。

大塚は、タイプ的にチームが劣勢な時や、疲労した選手が多くて推進力がないとき、形なんてなんでもいいからとにかく1点取りに行きたいときなんかに投入しても、あんまり効果的じゃなさそうで、そこがどうしてもベンチに入れにくいところなんだろうな、とは想像します。

でも、実際にこうしていいプレーを見せたんだから、ぜひもっとチャンスが与えられるといいなと思いますよね。


by 軍土門隼夫 (2016-06-01 00:39) 

びーとる

始めまして、いつもブログ更新を楽しみにしています。たぶん軍土門さんとだいたい同年代だと思いますが、20代の頃に主人に中山や府中に連れて行かれ、娘が生まれた時はビワハヤヒデから「美和」と名前をつけようかと思ったぐらいです。最近は競馬からは遠ざかり、フロンターレ一筋ですが、軍土門さんのブログを読んで重賞のことは少し気にしたりしています。今回のブログでは、サッカーのポジションの適性のお話が、とても興味深かったです。確かに、大塚は応援したくなりますよね。あのメンバーの中にいても臆することなく、力を発揮してほしいと思います。
by びーとる (2016-06-02 13:47) 

軍土門隼夫

初めまして。

ビワハヤヒデの頃は、競馬人気すごかったですよね。もうあの馬主さんもやめてしまったので、「ビワ」が付く馬も1頭もいなくなって久しいです。競馬とかサッカー観てると、ほんとに10年、20年があっという間ですよね。。。

競馬は仕事でも詳しい記事を書くし、どうしてもここでは好き勝手になんでもかんでも書きまくるというわけにもいかないんですが、期待されてるならもう少し競馬比率上げていいのかな。

一方サッカーは、ほんとうに好き勝手にダラダラと書いてるだけなので、逆にこんなムダに長いのよく読んでもらってるなとありがたく感じます。

by 軍土門隼夫 (2016-06-02 14:14) 

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