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『優駿』3月号と大宮アルディージャとの開幕戦 [川崎フロンターレ]



『優駿』3月号、発売になってます。今月書かせてもらった中では、なんといっても牧光二調教師と木幡巧也騎手の師弟関係についてのドキュメント記事が渾身の作。いやあ、がんばった。ようやく掲載号が発表になった矢先に巧也が騎乗停止になっちゃったのも、ある意味、読んでもらえれば象徴的な出来事に思えるような内容になってます。

これだけじゃなく、今月号は全体的に長めの重厚な読み物が多い印象。これ、全部読み終えるにはけっこう時間かかるぞ。

そんな中、あとは「サンデーサイレンス系黄金時代」という血統の特集の巻頭言を書いてます。短いけど、これも独特のアングルで書くことができた気が。TBTが編集だったんだけど、うまく誘導してもらった感触で、昔はそっち側の仕事をしていただけに、そういうのはよくわかる。コントロールされている感触を意識しながら、それに積極的に乗るのは、ゼロから何かを絞り出すのとは違って楽しみたいなのが先に出て、なんかいいんだよな。

という『優駿』3月号発売日は土曜、自分は大宮のNACK5スタジアムに行ってました、はい。

大宮戦1.JPG

昨年、鹿島の選手たちはチャンピオンシップやクラブWCや天皇杯を勝ち進むたびに、「まだ何かを成し遂げたわけじゃないですから」と言い続けてタイトルまで突き進んだわけだが、こちらはもう、このアウェイ開幕戦のチケットを取れただけで早くも何かを成し遂げたような気になっちゃった。そのくらい激しい争奪戦だった。

ぎゅぎゅうのビジターエリアで見届けたフロンターレの今季初勝利。普段は、勝ったり負けたりは人生と同じで時の運で両方あるもんだし、というスタンスがどっかに残ってるんだけど、今回ばかりはものすごくほっとして、ものすごく喜んでる自分に自分でびっくりしちゃった。いやあ、よかった。勝ってよかった。心から嬉しい。

久々に完全にノドを嗄らしながら応援していて思ったのは、3日前の水原戦とはまったく違って、フロンターレに独特の、あのゲームを作るリズムが戻っていたことだった。

ビルドアップの改善のために車屋をCB起用して、直前のミーティングでもじっくりつなぐことを大事にしようと意識の統一が図られたとのことだけど、見ている限り、具体的にはネット激変がキーになったと思う。大島をちゃんと、というかたぶんファーストチョイスで必ず見ていたし、そうやって大島が後ろから2列目でたくさんボールを触ることで、いまはじっくり行こうとか、流れが来ているからどんどん仕掛けていこうとか、サイドを使って振り回していこうとか、「ボールを握ってゲームをコントロールする」ということができるようになっていた。水原戦とは大違いだった。

持つとすぐに前を狙うんじゃなく、捨てパス交換でチーム全体のリズムを作っていくというやり方にもフィットしていた。無闇に上がっていかないことで、むしろ守備範囲の広さが際立ったし、だからこそ、ここぞというところで前に出すパスや、一気に自分が上がって攻撃参加するのが効いてくるわけで。実際、先制点のCK獲得は、ネットのサイドへの速くて長いパスがきっかけとなって生まれたし。こういう成功体験はきちんとポイントを押さえて復習して、再現できるようにマネジメントしていってほしいと思う。

車屋は、通常時のビルドアップの意識はいいんだけど、サイドじゃなく中央でロングボールで裏を取られそうになったときの対人守備とか、本当に失点につながりそうな場面での危機意識アンテナをもう少し感度を高めて、はっきりとクリアするプレーを選択できるようになってほしいなあ。

ソンリョンは水原戦でも感じたけど、明らかに昨年後半より出足が鋭く、守備範囲が広がっている。よっぽど去年の秋は膝が悪かったんだな、とあらためて思わされるくらい。繋ぐところと蹴るところの判断、それぞれのプレーに使う時間によるチームへのメッセージの伝わりやすさ、GKの精度と、やっぱりさすがのクオリティ。頼りになる。

たぶん昨日のゲームがスコア以上に苦しく感じられたのは、ミラーゲーム的な噛み合い方をしていたからだと思う。片方のサイドに人を集めておいて、一気に逆サイドに孤立した奥井や大屋に長いボールを送る、欧州をはじめ世界でもいま常道になってるっぽい攻め方をする大宮に対して、それに正面から付き合うように、あるいはもしかしたら同じような狙いを持ってフロンターレは攻め、守った。これ、サイドに泉澤やマテウスがいたり、中盤の底にロングボールの精度の高い横谷がいたりしたらもっと苦しくなったかもしれないなと思わせられた。見た感じでは大宮は、狙っている戦術の志の高さに、少しだけメンバー構成とそれぞれのクオリティが追いついていないのかな、と感じたかな。

大宮戦2.JPG

良くない点としては、誰もが家長、阿部のいかにもフィットしてない感じを挙げるだろうけど、あれ、どうしたらいいんだろうね。

家長は、「前線の流動性」という曖昧な考え方に縛られすぎている気はする。流動的なのに縛られるとは洒落にもならないけど。

たぶんそれは主に憲剛、悠、阿部との「横の関係」における流動性のことで、練習ではそうした横の「列」ごと縦の推進力を出して、相手DFの「列」を突破していくということをやっているみたいだけど、要するにそれはその3~4人における横の連携のことだと思う。そしてその「横の連携」こそ、現在「最初からすぐにできるようなものじゃない」とか「やっていくうちに良くなっていくはず」とか「少しずつ良くなっていると思う」とか選手たちがコメントしているものだ。

でも、どうも家長本人はそういうフィットの仕方の完成形のイメージが、具体的に湧いていないようにも見える。たぶんそういうときは、「縦の連携」の方から攻めていくといいんじゃないかと思うのだ。

家長自身はそりゃゴール感覚はあるけど、たぶん本質的にはフィニッシャーじゃない。パサーでありゲームメーカーで、でもそれはそのままフロンターレに持ち込まない方がいいんじゃないか、という考え方でフィットの道を模索している。典型的なフィニッシャーじゃないけど、「横位置にいる誰もがフィニッシャー」という「流動的」な関係の中に入ろうとしている。

でも長年やっている仲間というわけじゃないし、いきなりそういうのはやっぱり難しい。となればまずは「縦」から。簡単にいえば、大島との関係、役割分担の形を構築していった方が効果的な気がする。

フロンターレはボランチがゲームを作るチームで、大島はそのゲームメーカーだ。一方、去年までの大宮はトップ下がゲームを作るチームで、家長はそのトップ下だった。そのままでは役割は被るように見えるけど、縦関係のポジションは違うんだから、まずはそこのコンビネーションに独自の、クリエイティヴなものが見つかればいいと思う。最終ライン(に落ちたネットも含む)と大島でやっていることを、1列前でやるわけだ。

当然、そこは1列前の分、プレッシャーも厳しい。だから憲剛もそこに加わる。というか憲剛がボランチじゃなく1列前というのは、そもそもずっとそういうことだった。サイドプレーヤーになって車屋と連携して突破、というのは本質的な終着点じゃない。

つまり、憲剛とダブルボランチというかダブルトップ下の感じで、縦関係になる大島との三角形のコンビネーションを先に構築すべきだと思うのだ。悠や阿部とのコンビネーションじゃなくて。

ただ逆に、普通に考えれば、これは憲剛と家長の同時起用は役割が被ってしまって無駄、ということになる。それで思い出すのは、風間サッカーで、憲剛と大島のダブルボランチはなんか似たもの同士が並んでいて無駄じゃないか、という感覚が、特にちょっとうまくいかなくなると、すぐについてまわったことだ。

でも、あそこにはピンポイントだったかもしれないけど、ものすごく志の高い「正解」があった。目指すなら、あれを1列前で、だ。

で、阿部に関しては、左での起用はちょっとかわいそうだったと思う。これならシャドー的に右足でシュートできるでしょ、というのは、両足で良いシュートが打てるのが持ち味の阿部に関してはあまり意味がないし、慣れないサイドで縦に仕掛ける感覚を出しづらいという意味では、その分マイナスだったと思う。

たぶんいまの阿部に必要なのは、憲剛、悠、家長、キャンプ中はエウソン、水原戦なら田坂、昨日だとノボリ。彼らとの関係の中で、彼らを攻撃で活かすプレーをすることじゃなく、自分が攻撃で活きるプレーを選択することだと思う。要するに、前線の選手なんだからオレが点取らないとチームが苦しくなるんだ、という意識だ。昨日の前半、憲剛が右からGKとDFの間に速いクロスを送って誰もいなかったけど、あそこにファーで飛び込んでいるようになるといいと思うんだけど。

具体的には、昨年までの悠がやっていた、相手のラインの裏を攻める動きをもっと積極的にするといい、というかしてほしいと思う。今年のチーム、悠が真ん中にいることが多くなって、エウソンが離脱したことで、そういう動きがサイドになくなった。阿部に関しては、ボールを受けに少し下がったり、狭いスペースに顔を出したりすることより、まずはそうやって深い位置のスペースを使う。それで相手のラインが下がれば、今度は相手の間で受けて、そして一瞬のスキを突いてミドルだ。打てなければ中央へドリブルして、そこではじめて悠や家長とコンビネーションで崩す。奪われた時のサイドの守備? そんときは田坂がなんとかしてくれるって。

そんな感じが突破口になる気がするし、そういう突破口を見つけてほしい。へんな言い方だけど、エウソンがいない今は、ポジションを奪取するチャンスなんだから。

というわけで、今日は喉をいわたりつつ名古屋の試合でも見るか。

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