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鹿島戦と家長とドラクエ [川崎フロンターレ]

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いやあ、いろんな意味で今季ベストゲームだった。こんな最高の夜は本当に久しぶり。これでまた次の日から仕事とドラクエ頑張れるよ。ありがとう家長。ありがとう阿部ちゃん。ありがとう鬼木監督。ふざけんな終盤は必ず負けてる側にジャッジが甘くなる西村主審。

あんな強さを感じさせるゲームができた要因はいくつかあるけど、いちばんは、前線からの守備が復活したことだと思う。鹿島の最近のゲームをちゃんと見てないのでそのへんは推測だけど、三竿のボランチって、レオシルバが比較的自由に、しかも前がかりにポジションをとるせいで低い位置のビルドアップに問題があって、そこを突こうっていう意識もあったのかなあ。

いずれにせよ、急ぎすぎる攻撃よりは、ポゼッションしてじっくり押し込む風間サッカー的な方向への回帰の意識が強くなりすぎて、ずっと鳴りを潜めてたこの前線からのハードな守備が、今回は見事に復活していて、正直ものすごくびっくりするとともに嬉しかった。なんというか、やっぱりこういうサッカーって本能的に心に響くよね。

前が厳しくチェイスするから、鹿島は曽ヶ端も含めて余裕のないパスが多くなって、その受け手のところも出足よくチェックすることで、インターセプトが増える。そうやって奪ったら、速い攻撃と、ためて遅らせて、鹿島の選手を自陣に戻らせてからじっくり攻めるやり方とを、使い分ける。

前半、なかなか点が入らなかったのは後者に比重がかかっていたからで、ただその遅攻のやり方も、ネットあたりが焦れて縦に無理なパスを入れたり、雑な裏への浮き球を蹴ったりすることなく、サイドを使って相手を動かし、穴が見えたらダイレクトプレーでスピードを上げて仕掛ける。逆にへんな奪われ方をしそうな気配が出てきたら、いったん下げて相手を前に引き出しつつ、また作り直すという、お前らなんちゅう完成度の高いチームだよ、と驚きたくなるようなサッカーをしていた。

思い返せばここまで「今季ベストゲーム」候補だった3月の柏レイソル戦は、やっぱり前線からの守備で相手に何もさせない内容だったんだけど、今回のような遅攻も織り交ぜた完成度はなくて、ある意味、力強くはあるけど単純なサッカーをしていたと思う。そこからのチームの苦悩と修正の積み上げがついに結実した。そう言いたくなるような内容だったと思う。

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鹿島の強さは、伝統的に一対一の球際の強さや寄せの厳しさにあるわけだけど、特に個人的にはサイドの強さがポイントだと思っている。サイドが絶対に一対一で負けず、簡単には突破させず、クロスを上げさせない守備をしてくるからこそ、別の場所に人数をかけられるわけだ。

ところが大岩サッカーは、これもちょっと見ただけの印象にすぎないのでズレてるかもしれないけど、相手をサイドに追い込んで人数かけて奪おうという戦術をプラスしてるように思えた。でも、そのせいでどうして中盤は人が足りなくなる。そこへきて川崎はネット、大島、憲剛、時には家長まで下がってきて中盤の高い位置で回してくる。鹿島からしたらどうしたってボールが奪えず、いつまでも主導権が握れない。本当に苦手な相手に見えるんだろうなと思う。

だからこその後半3バックで川崎のプレスを外し、中盤を厚くして推進力を出したかったんだろうけど、このへんはやっぱり練れていないというか。もし川崎が最近磐田、東京と3バック相手に攻めあぐねているのを見てやってみたんだとしたら、ちょっとなあという感じ。遠藤の低い位置での守備は、2点目と3点目、両方に絡んでいて、そこは采配的には自滅だと思う。

ちなみに鹿島相手に今年は全部で6点取っているけど、そのほとんどがカウンターか、その直後の守備の混乱を突いたもの。ブロックを敷いた時の最終ラインはやっぱりJリーグでも屈指の堅さで、そう簡単に点を穫れる相手じゃない。1点目、西のオウンゴールだけど、大島の「あそこまで(西が)戻ってくるのが鹿島なので」とコメントしていて、まさにそうだと思う。どう見ても決定機なのに、切り替えしたり蹴り足を変えようとしただけで誰かがブロックに飛んでくるあの守備は、本当にすごいと思う。

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とはいえ、やっぱりこのゲームで忘れがたいのは家長でしょ。いやあ、久しぶりに涙がじわっと出た。こんな気分になれるものって、なかなか人生でもない。これでドラクエ頑張れなきゃウソだね。

ずっと思ってたのは、家長は押し込んでポゼッションして崩すプレーの際、感覚が独特すぎるのか、あるいは相手にとって怖いプレーよりも、チームに迷惑をかけないプレーを優先させる回路が、これは性格レベルから染み付いていて、無難なパスが増えたり、味方の動きを利用する、囮にするような意外性のあるプレーがまったく出ない傾向があるということ。

ところが、特にロングカウンターの際には、そういう微妙な選択肢はなくて、とにかくすぐにゴールに向かうか、でなければためて時間を作ってやっぱりゴールに向かうかしかなくて、こういう時にものすごく家長の良さが出る。ずっとそう思っていたんだけど、昨日のゴールは、まさにそういうところから生まれた。

フィジカル的なスピードと強さ、そして独特のテクニックがある、というのが家長の良さで、憲剛だってこれを兼ね備えているわけじゃない。周囲との関係の作り方については、憲剛は「使う」側としてのプレーを磨いてきたけど、家長は、そのへんがずっと曖昧なまま選手としてキャリアを重ねてきてしまったような気がする。

でも昨日は、使うも使われるもない、ボールを持ったら圧倒的なテクニックでゴールに向かう。他の味方も、その能力を信頼して躊躇なくゴールへ走る、というシンプルな役割がハマったんじゃないか。フィットの糸口が見えたんじゃないか、という気がする。要するに、ストライカー寄りのトップ下で、サイドもできるよ的な「王様」ってことだけど。小林悠や阿部ちゃんや憲剛がいる中でも、そのプレーをしてぜんぜん大丈夫で、最終的にはみんなのためになるんだという成功体験を積むことが、今の家長に最も必要なことだと思う。

ちなみに家長が加入してすぐの年初の商店会あいさつ回りで、まだ天皇杯決勝の敗戦の悔しさが残る少年から「鹿島に勝って」とお願いされ、「勝つ、勝つ」と真顔で答えていたことを、ふと思い出した。すごい。有言実行。

昨日は、後半まだ残り時間がたっぷりある段階から川崎の選手は足が止まり気味で、カウンターでシュートまでいけそうなのに止めてみたり、プレーが切れたあと選手が座り込んだりするシーンも多かった。前半のプレスを見て、これ最後が心配だなと思っていたけど、驚いたことに最後まで気持ちが守り一辺倒になることなく、前から戦い続けて、それには本当に感動した。こういうのが「強いチーム」ってことだと思う。オレのドラクエのパーティーも「強いチーム」目指して・・・って、しつこいですね。

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FC東京戦とネット [川崎フロンターレ]

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仕事しなくちゃいけないので、エンジンかかる前のアイドリングタイムを利用して、昨日思ったことをつらつらと。そうでもしないと、すぐに次のゲームがやってきちゃうからね。

磐田戦と続けて見て思ったのは、やっぱりフロンターレの押し込んでの遅攻に対して割り切った対策を取ってこられると厳しいな、という当たり前のこと。昨日のFC東京なんて、大島のところにぜんぜんプレッシャーが来なくて前向いてプレーし放題だったのに、それでもパスの受け手のところをしっかり締めて、そこからの連動もほぼ全部読まれていて、ビッグチャンスを作らせてもらえなかった。

思うに、中断期間のキャンプ後って、どうしてもそこでやったことを中心にやりがちで、きっとキャンプでは押し込んだ状態からの崩しを熱心にやったんだろうなあ。しかも、右からのやつ。そのせいで、攻撃はワンパターンになっていて、ワンパターンってことは、対策が簡単に、効果的にハマるってことで、そりゃ、ああなっちゃう。

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FC東京は磐田と同じ、ハイラインの3バックでコンパクトに守ることをやりたがっていて、でも練度は低いのでオフサイドは取れないし、最終ラインのギャップはけっこう隙があるように見えた。なのにその裏を取れなかったのは、やっぱりフロンターレの攻撃が押し込むことが手段というより半ば目的になっていて、遅いから。

ラインが下がってベタ引きになる状態はFC東京としては避けたいんだろうけど、でも守備という意味では、その状態の時間がある程度あったことで破綻せずに済んだ、という見方もできると思う。攻撃でも、そんな状態からでも、長いボールをウタカが収めてそれを中島翔哉が受けてドリブルで運ぶ、という形はできていたわけだし。まあウタカは前からの守備、中島は中心でゲームをコントロールする意識の部分でそれぞれ弱点ははっきりあって悩ましいところではあるだろうけど、現状ではあの2人が相手としてはやっかいだった。

フロンターレがキャンプの成果にこだわりすぎて忘れていそうなことの一つは、前からの守備の部分だと思う。最終ラインへのプレッシャーからのマイボール→素早い切り替えによるショートカウンターというのが、武器としては完全に捨てられた状態になっている。このあたり、意識のバランスの偏りを早くなくさないと、いつまでも「対策」にハマり続けちゃうんじゃないかと心配。

バランスという意味では、左サイドも、あれいったいどうなってるんだ、というくらい攻撃面での怖さがなく、守備面では相変わらず車屋のクロスやハイボールへの弱さばっかりが目立っていた。車屋とノボリの連携みたいなものも、まったくないに等しいし。本当は、あのノボリのところには家長や長谷川や三好が入るべきなんだろうけど、それができていないのは、現在のフロンターレの弱点だと思う。

あとはネット。最もボールタッチの回数が多いネットのパフォーマンスがゲームに大きく影響するのは、当然のこと。個人的にはジェシのプレーを見ようとたまたま見たアバイー時代のプレーなんかから始まり、加入当初から期待してウォッチし続けていることで、なんだかネットについてはよき理解者のような気分にすらなってるんだけど、昨日思いついたのは、ネットはビハインドの状態だと悪い面が出がちになるのかな、ということだ。雑で、せっかちな面ってことだけど。

昨日も終盤、押しているときに中央でボールを持って、大島が左のワイドでフリーの車屋を使えと指示してるのに、まったく耳を貸すことなく枠外ミドルを打って攻撃を終わらせるシーンがあって、まさにああいうところなんだよな、と思った。

これはもう技術的なことなんかではまったくないわけで、そんなネットのメンタルのコントロールは、ある意味ではフロンターレの最大の課題かも。何しろいちばんボールを触る選手なんだから。

とはいえ、得点差のみならず、相手のプレーや味方の方針も含めた総合的なゲームの状況を理解して最適のプレーを選択するというのは、決してすぐできるような簡単なことじゃない。ネットがキャプテンマークを巻くチームじゃないというなら、小林悠が、大島が、谷口が、その点についてネットとコミュニケーションを取り、コントロールしなくちゃいけない。ここも、フロンターレがあと一段、「試合巧者」になって殻を破るためには絶対に必要なことなんじゃないかな。

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セレクトセールと「ザルソバの2017」 [競馬]

ちょっと前の話になっちゃうけど、7月の10日(月)、11日(火)に苫小牧市のノーザンホースパークで行われたセレクトセールに取材で行った。で、その中で出会った、ちょっとしたことなんだけど、なんだか妙に印象深かった話をひとつ。

セール前日の金曜日、翌日に上場される馬を馬主さんたちが牧場へ下見に行くのに同行したんだけど、そこでなんだか気になってしょうがない馬がいた。社台ファームの当歳馬(今春、生まれたばかりのまだ数ヶ月の仔馬のことね)で、「ザルソバの2017」という馬だ。ちなみに「ザルソバ」は母馬の名前で、「2017」は生まれ年。基本的にサラブレッドは1年に1頭しか仔を産まないので、こうすることで馬名が付けられていない馬を呼び分けているわけだ。

気になったのは、その馬の父が、今年初めての産駒が生まれたスピルバーグだったからだった。

馬を見る目なんてぜんぜんないし、見分けられたとしてもせいぜい競馬場で走っている馬たちくらい。仔馬のうちに「うむ、こいつはきっとダービーを勝てる!」なんて言えたらいいけど、そんなことできるわけない。それでもやっぱり、競馬場で見ていた馬が父や母になって、どんな仔を出すのかはすごく興味があるのだ。ちなみにスピルバーグは初年度に101頭に種付けしているから、産駒はそれなりにいる。でも今回のセレクトセールに上場されているのは、この1頭だけだった。僕は、「どれどれ」という気持ちで、この「ザルソバの2017」を見てみたのだった。

ちなみに(「ちなみに」ばっかりだな)母のザルソバは、アメリカで生まれ、フランスで走った後、母になるべく輸入された馬。なんだけど、馬主は現役時代から社台ファームの吉田照哉さんで、だからこういう名前を付けられたのも、まあ納得できる。父がザルカヴァなんかを出しているザミンダーという種牡馬で、そこからの連想なんだろうけど、それにしても気になる名前ではある。機会があったらこのへんの命名については伺ってみたいところだね。

目の前で見たスピルバーグの初年度産駒は、僕的に、すごくスピルバーグの仔っぽくて、なんだか嬉しくなってしまうくらいだった。

2014年天皇賞・秋を制したスピルバーグは、前脚にすごく特徴のある馬だった。脚先の「繋」の部分がすごく長くて、そこが「びよん びよん」という感じでクッション性の高さを感じさせる、独特な動きを見せていた。パドックで歩くのを見ていても、あ、これスピルバーグだ、とすぐにわかった。

下は、種牡馬入り後の、社台スタリオンステーションでの映像だけど、たぶんこれだけでも、その独特な前脚の作りと脚の運びは伝わるんじゃないかな、と思う。トウカイテイオーの後脚とか、脚が曲がっているせいでガニ股になっちゃうハーツクライとか、特徴的な歩き方をする馬はたまにいるけど、間違いなくそんな1頭だ。



そして「ザルソバの2017」が、このスピルバーグそっくりの前脚と歩き方をしていたのだ。もちろん、だからといってこの馬が天皇賞を勝てる器だとかそういう話ではまったくないんだけど、それでもやっぱり、嬉しくなるなというのは無理な話だった。だって、そうじゃないですか?

「ザルソバの2017」が上場されたのは、この2日後、火曜日だった。当歳馬セッションが行われるこの日は、セール開始2時間前から、林の中に200頭以上の全馬をずらっと並べる比較展示が行われる。こんな感じだ。

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セールでは1頭ずつ見ることしかできないので、購買する馬主さんにとっては、最終判断を下すための貴重な時間だ。僕も北海道の朝の気持ちいい空気の中、キタサンブラックの弟とか、2日前に見ることができなかった馬を見たり、知り合いの牧場関係者に挨拶をしに行ったり、うろうろしながら楽しんでいた。

それでもやっぱり気になっていたのは、「ザルソバの2017」だった。別にもう一度見たからといってどうにかなるわけではないけど、なんとなく気になる。行ってみると、相変わらずスピルバーグそっくりの前脚の出し方で歩いている。いいなあ、嬉しいなあ、と思いながら見ていると、そこに誰かがやってきた。購買のための下見の馬主さんではなかった。

それは、北村宏司騎手だったのだ。スピルバーグにはデビューした頃の調教からずっと携わり、2014年秋、ついに天皇賞馬となった際にも手綱を取っていた同騎手が会見で見せた、自分の8年ぶりのG1勝ちなんてことより、とにかくこの才能がありながら体質の弱さから出世の遅れた相棒の勝利を心から喜んでいる感じは、今もすごくよく覚えている。

馬が売られ、購入される場であるセレクトセールは、馬主や生産者、調教師が一同に集結することで、年に一度の盛大な社交場のような機能も担っている。騎手も、基本的には来なくてはいけない用事はないのだが、たくさんやって来る。今年もたくさんいた。武豊もいたし蛯名正義もいた。福永祐一も川田将雅もいたし、横山典弘も見かけた。列挙なんてしきれないくらいいた。

でも、基本的にはみんな関係者との交流が目的で、朝の展示に来る騎手はあんまりいない。僕がびっくりして挨拶すると、北村騎手は僕と、馬を引いている担当者に、スピルバーグの仔が出てるって聞いたから、会いに来たんですよ、と言って笑った。

2日目_当歳下見ザルソバと北村.JPG

この仔、前脚なんてスピルバーグにすごく似てると思うんだけど。そんなようなことを言うと、北村騎手は、ああ、そういうのより、とにかく顔を見たくて来たんですよ、と言った。そして、おお、可愛いな、よしよし、などと言いながら何度も仔馬の首を抱いた。

これは密かな持論なんだけど、人間とサラブレッドの、その人生、馬生のサイクルが異なっていることは、その異なり方も含め、間違いなく競馬というスポーツの奇妙な魅力の、大きな部分を占めていると思う。

馬は生まれて2年で「選手」となり、そこから3、4年、どんなに長くても6、7年で競技を終える。そこから種牡馬となり、繁殖牝馬となり、種付けして1年でまた仔が生まれる。人間に比べれば短いサイクルだけど、でもそのサイクルが1つ、2つと終わるのを眺めていると、僕たち人間の方も、いつの間にかそれなりに人生における時間が過ぎていることに気づく。成長したり、苦しくなっていたり、あるいはタイミングによっては激変していたり。

競馬だけじゃない。プロスポーツの世界にはそれぞれ「競技年齢」があって、例えばサッカー選手は、三浦知良みたいな特殊な例は別として、普通は10年から20年くらいで次の世代に入れ替わっていく。相撲もそんなもんだろうか。野球は、もう少し長い印象かな。ともかく、観戦する者の人生よりも「選手」の人生のサイクルは微妙に短く、それが長期的なスポーツ観戦の楽しみを生み出している面はある。そんな中でも、競馬のサイクルは特別に、そして例外的に短い。

人間と人間の関係では、同じように時間が過ぎていく。でも、馬と人間は違う。1頭の馬は、1人の人間の、ある限定された一時期をともに歩み、去っていく。そしてまた僕たちは、次の世代の馬たちと、ある限定された一時期をともに歩む。その繰り返しが、つまり人間と競馬の関係の本質なんだと思う。たぶん、僕が血統の話が好きなのも、そういうところに根があるんじゃないだろうか。

「ザルソバの2017」は、「トーセン」の冠でも知られる島川隆哉さんの(株)ジャパンヘルスサミットに、4900万円(税別)という高値で購買された。けっこう激しい競り合いが続いた末の落札で、自分の馬でもないのに、おお、人気者じゃん、と意味なく嬉しくなったしりて。順調に行けば、デビューは2019年。楽しみに待ちたい。

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ジュビロ磐田戦とヒデキ [川崎フロンターレ]

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豪雨の中、大敗しちゃった。でも、等々力のピッチは水たまりができたりもせず、緩くなった土が掘れて選手が滑って転ぶなんてこともなくて、そのあたりは素晴らしかったと思う。

時にレイト気味に来るハードなマークにエキサイトしすぎて、荒れ気味の、キレイなパスで攻め合う展開に持ち込ませてもらえなかったり。あるいは攻めても攻めても固いゴール前のブロックが崩せなかったり。後ろが準備していない状態で中央の低い位置での不用意なパスミスをかっさらわれたり。何より、少ないチャンスをほとんど全部得点に結び付けられるザルっぷりを露呈したり。いろいろと、フロンターレがいちばんイヤな種類のゲームになって、またそれがジュビロにはいちばん好きな、狙い通りのものだったりして、こうなるとそりゃ厳しいよね。

超個人的にポイントとしてあげたいのは、まず先制されたところ。エドゥは試合を通じて川又にマンマーク気味に行っていて、それはアウェイでやったときもそうだったんだけど、あそこは下がって受けた川又に食いついて、その裏のスペースに対して誰もカバーの意識を持てていないところに川又にはフリックされ、川辺に走り込まれてしまった。

エドゥのマークが少し中途半端になったのは、あそこでファールしたら中村俊輔のFKがあるというのが頭にあったのかもしれないけど。ともかくCBが釣り出された後ろのスペースのケアは、守備のコンビネーションの基本中の基本。谷口のカバーリングの意識を、川辺のランニングが上回ってしまった、というシーンだったと思う。

ああ、そういえば函館キャンプの最後の札幌大学との練習試合、試合は見ることはできていないけど、コメントで谷口が「ちょっと向こうがパワーを持って前線に走ってくるような感じだったので、怯んだところもありましたが」とか言っていたけど、つまりキャンプで取り組んでいた新しい守備が、そういう前へのランニングに弱い面があったりしたのかも、とも邪推できる。ともかく、ジュビロの守→攻の切替時のスプリントは、もしかしてカウンターでは現在のリーグで1、2を争うんじゃないかというくらい迫力があった。

もう一つは、右サイドの攻撃が封じられたところ。小林悠は相変わらず中央で下がってきてのポストプレーではあまり高いレベルのプレーはできていなくて、そうなるとやっぱり右サイドからの裏狙いの動きで違いを見せるしかない。ところが、ジュビロの宮崎が、エウシーニョも含めたフロンターレの右サイドへのパスを、ことごとく読んでカットしたり、裏を簡単に取らせないようにマークしてきていた。

宮崎は攻撃にはあまり積極的に絡んでいた印象はなくて、このタスクに集中していたと思う。だから攻撃は、必然的に逆サイドからになっていた。たぶんだけど、名波監督が試合後に「大きな声では言えないけど、もう一つフロンターレ対策を念入りに仕込んであった」みたいなことを言ったのが、これだったんじゃないかな、と秘かに思ってるんだけど。

最後はやっぱり、交代の失敗だ。鳥栖戦なんて交代で逆転したようなゲームだったのでこの一試合で鬼木采配をどうこう言うのは違うとは思うけど、このゲームに関しては、キャンプの成果の一つが「底上げ」だったはずという意味においても、ちょっと首をかしげるものだった。

リードして、ますますハードな守備、迫力あるカウンターに偏ってくるジュビロに対して、森谷は効果的なカードには見えなかった。押し込んでからも、ブロックの外で回さざるを得ない傾向を助長しちゃうし。ミドルを期待するなら、サイドがゴールライン際までいったん抉るとかして相手の最終ラインを下げてから中央へマイナスで戻すとか、チームとしての動きが大事なわけで。例えば森谷が浦和に強いのは、選手感の距離がやたらと遠くて、すぐボールホルダーに食いついてくる浦和の攻守が森谷の特長とマッチするからで、ここはちょっと違うんじゃないか。

ネットがわりと悪い面が出がちなゲームになっていたというのは同意するので、交代するなら、例えば田坂を右SBに入れてエウソンを一列前、憲剛をボランチとか。これはこれで守備面は怖いけど、どうせ向こうの宮崎はあまり攻撃してこないんだから、田坂にはボランチのヘルプもしてもらいつつ、攻撃は高い位置でエウソンにやってもらう。で、ノボリの交代は長谷川がそのまま左に入って裏を狙いまくって、真ん中は阿部、小林の2トップ。どうせ負けているゲームでリスクを冒して攻撃的にいくなら、こっちだったんじゃないかな、と思う。

家長は、もしかしてポゼッションして相手を押し込んで攻めるサッカー自体が、みんなが考える以上に苦手なんじゃないかな。逆に、カウンター主体のチームで中盤の高い位置でバランスを取ってゲームをコントロールすることに、驚くほど特化している選手なのかも、という気がする。

理由としては、ここからは完全に推測だけど、いろんなことを考える余裕があると、「相手にとって嫌なこと」じゃなく、「味方にとって助けになる」ことを優先してしまう回路が、これは子供の頃からというレベルで思考とメンタルに強く根付いていて、そういう面がゴールに向かう怖さをなくしてしまっている、という感じじゃないかと思う。

交代のこと考えていてあらためて思ったのが、ネットと大島の、ポジティヴな戦術的交代の選択肢がないこと。板倉に期待すべきところだけど、ベンチ入りしなけりゃ、いないのも同じ。獲得が決定した流経大の守田は、キャンプにも参加してたんだし、特別指定でこの夏から出せないもんか、とか思っちゃうくらい、ここは今のフロンターレが苦しい試合をひっくり返そうとするときにアキレス腱になるポジションだと思う。

でもまあ、多くの人が指摘しているように、0-1の惜敗も、2-5の大敗も、負けは負け。内容で完敗したから打ちひしがれがちになるけど、でもなんか、2点獲れてるってのは、救いじゃないかな、とも思う。このへんはフロンターレサポ的すぎる思考だとは思うけど、無得点で負けるよりは、まあいいんじゃないか。「最悪」ではないんじゃないか。点獲ってりゃ、次はどうにかなるんじゃないか。そんなふうに期待してるんで、次のFC東京戦も点獲ろうぜ、なっ。ってことで。

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でもこの試合で本当に深刻だったのは、ヒデキかもしれない。「フロン、ター、レッ」のコールもなければ、「磐田もよろしくな!」というホスピタリティも発揮できず。来年あたり、どうにかうまいこと未来に繋がる形でソフトランディングさせられるかどうか、これはプロモーション部のウデが問われるところだと思う。そちらも期待してるよ。

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『優駿』8月号とフロンターレのファン感 [日記]



取り急ぎ、7/25(火)発売の『優駿』8月号の告知から。宝塚記念のレポート、書かせてもらってます。キタサンブラックのあまりの大敗にレース直後はみんなうろたえてたけど、いい意味で原稿を書くまで、そしてそれが掲載されるまでにタイムラグのある月刊誌ならではという感じで、つとめて冷静に、でもその場の熱は伝わるように書いてます。

あとは、この時期ならではの北海道もの。種牡馬はブラックタイドと、エイシンヒカリ。生産牧場は桜花賞馬レーヌミノルのフジワラファームに、それぞれ取材に行かせてもらった。競馬ファンの誰もがこういう場所へホイホイと行けるわけじゃない。あらためてそう考えれば、こういうのは役得、という他に表現がないよね。いやあ楽しかった。また仕事としても、すごくいい取材ができて、いい記事になったと自画自賛できる仕上がり。ぜひご一読を。

で、話は大きく変わって、昨日のフロンターレの「ファン感」、行ってきました。ついに1万人超えとのことで、実際、人はすごく多かった。でも雲が多くて陽射しは可能な限りマイルドで、時々ちょっとだけ雨がパラつくって、この時期に行う野外イベントとしては考えうるベストじゃないかという気候。そりゃ暑かったけど、なんとか最後まで楽しむことができてよかった。

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個人的に最も嬉しくなったシーンがこれ。大塚翔平、なかなかリラックスして楽しんでます。

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ブラジル人たちも終始、楽しそうで何よりだった。

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阿部ちゃん人気はすさまじくて、列がどこでどうなってるのかすらわからないくらい。

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いつもクールなソンリョンも、なんとなくテンション何割かアップしてたと思う。

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話題の、いちいち最後は立って握手する家長。実際、ほんとにそうだった。ちょうど見ているとき、ブースの横を通りながら「イエさま~!」って声をかけた女の人がいて、思わずそっちを見て笑ってたけど、そんな呼び方が存在するとは僕も寡聞にして知らなかった。なんか一休さんの「上さま」みたい。

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舞行龍も元気に参加。

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森本は1日通してテンション高かったと思う。こういうの、きっと大好きなんだと思う。

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たっぴー、かしわやの広島焼きの横でサイン。

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最後に一応サプライズっぽく登場したSHISHAMOだけど、最初から場内をあちこち移動しながら楽しんでました。

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最後のライブもよかったけど、こっちのチアダンス、あの谷口が終わってまともにしゃべれないくらい息が上がってて、マジですごい迫力。奈良もマジなダンスだったし、何より大塚翔平。最高だね。

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ちょうどここ1ヵ月くらいは仕事でバタバタしてて、神戸戦とか浦和戦とか前半戦の総評的なこととか、載せるタイミングがないまま、あっという間に後半戦も目の前に迫ってたりして。

函館キャンプが非常に充実した内容だったとのウワサは、たぶんそのまま素直に受け取っていいもので、かなり期待できると予想してるので、早くゲームを見たいって気持ち。夏バテしないよう、頑張っていきましょう。

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